外国人の「在留資格取消」事例と防止策

目次

  1. 在留資格取消とは?制度の概要
  2. 在留資格取消の主な理由と事例
  3. 取消後の影響と再入国制限
  4. 企業・本人が取るべき防止策
  5. まとめ:適正な在留管理の重要性
  1. 在留資格取消とは?制度の概要
    在留資格取消とは、外国人が日本に在留するために取得した在留資格が、一定の条件に該当した場合に、法務大臣の判断により取り消される制度です。これは出入国管理及び難民認定法(入管法)第22条の4に基づいており、不正な手段による在留や、在留資格に基づく活動を行っていない場合などに適用されます。
    この制度の目的は、日本国内における適正な在留管理を確保し、不正な在留や活動実態のない滞在を防止することにあります。
  2. 在留資格取消の主な理由と事例
    主な取消理由(入管法第22条の4より抜粋)
     虚偽の申請や不正な手段による在留資格の取得
     在留資格に基づく活動を3か月以上行っていない
     許可された活動以外の就労(資格外活動)
     配偶者ビザでの偽装結婚や別居状態の継続
     留学生が通学せずにフルタイムで就労している
    実際の取消事例
     事例①:留学生が通学せずに就労  
    語学学校に在籍していたが、実際には一度も登校せず、飲食店でフルタイム勤務。
    入管の調査で発覚し、在留資格が取り消され、出国命令が下された。
     事例②:偽装結婚による配偶者ビザ取得  
    日本人と形式的に婚姻し、実際には同居していなかったケース。調査で虚偽が判明し、在留資格が取り消され、再入国禁止措置が課された。
     事例③:技術・人文知識・国際業務ビザで単純労働  
    専門職としての在留資格を取得したが、実際には清掃や荷物運搬などの単純労働に従事。活動実態の不一致により取消処分。
  3. 取消後の影響と再入国制限
    在留資格が取り消されると、原則として30日以内に出国しなければならず、退去強制の対象となることもあります。さらに、再入国に関しても以下のような制限が課される可能性があります。
     5年間以上の上陸拒否
     永住許可や帰化申請への悪影響
     雇用主への行政指導や監査の強化
  4. 企業・本人が取るべき防止策
    外国人本人ができること
     在留資格に基づく活動を継続的に行う(例:学生は通学、就労者は職務内容の維持)
     住所変更や在籍状況の届出を怠らない
     虚偽申請を絶対に行わない
     活動内容に変更があった場合は速やかに入管へ相談
    企業が取るべき対応
     雇用前に在留カードの確認と在留資格の適合性をチェック
     業務内容が在留資格に適合しているか定期的に確認
     外国人従業員への法的説明とサポート体制の整備
     在留資格更新時のサポートと記録管理の徹底
    企業の管理体制が不十分であると、外国人本人だけでなく、企業側にも責任が及ぶ可能性があります。
  5. まとめ:適正な在留管理の重要性
    在留資格取消は、外国人本人の生活や将来に大きな影響を与えるだけでなく、雇用主や関係機関にも波及する重大な問題です。制度の理解と適切な対応が、トラブルの未然防止につながります。
    特定行政書士として、当事務所では在留資格に関するご相談、取消リスクの診断、弁明書の作成支援など、実務に即したサポートを提供しております。外国人雇用や在留資格に関するお悩みがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
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